What a Terrible World, What a Beautiful World / The Decemberists

この人たちの6作目のアルバム『ザ・キング・イズ・デッド』がいきなり全米1位にランクしたときはびっくりしたものだ。

オレゴン州ポートランドの牧歌的なカントリー・ロック/フォーク・ロック系インディー・バンド…というか、まあ、ぼくが彼らの音に初めて接したのは大手キャピトルに移籍後だったので、彼らはすでにインディー・バンドではなかったのだけれど。でも、やはりインディー・バンドというイメージがぴったりくるみずみずしさみたいなものがあって。それがヒットチャートという価値観とはなんとなく相容れないような、そうしたイメージを勝手に抱いていたものだから。まじ、びっくりしました。

あれが2011年の1月か2月。そこからまるまる4年のブランクを経て待望の新作が届けられた。初期作品群を思わせるシンプルな方向性と、キャリアを重ねるなかで培われたよりシアトリカルな展開とが混在する仕上がり。中心メンバー、コリン・メロイの、少し難解で、とびきり叙情的な歌詞作りも相変わらずで。年輪を重ねたなりのみずみずしさがどの曲にも刻み込まれている感じ。

すでにリード・トラックとしてキャッチーな「ザ・ロング・イヤー」と「メイク・ユー・ベター」が YouTube などで公開されているけれど、ぼくは「レイク・ソング」って曲が特に気に入りました。17歳だったころの、成就しようもなかった青い恋に思いを馳せる、なんとも淡く、でも少しねじれた曲で。冬の青空のもと、なんだかしみます。