Love After War / Robin Thicke昨日、ミュージック・マガジン誌の北米ロック年間ベスト10を選出する会議があって。他の選者のみなさんと、メイヤー・ホーソーンとか、ああいうのって今、ロックに分類してもいいのかな…という、なんともぶっちゃけた話題になった。いわゆるブルー・アイド・ソウルって、かつてはロックの文脈でも十分に語れた気がするのに、なんだか今の世の中に流通しているロックというイメージにそぐわなくなってきた感触もあって。70年代をピークに雄大な広がりを見せたロックというジャンルも、その後、歳月とともに細分化されて、今ではずいぶんと狭い分野になっているのかもしれないなぁ、と。漠然とそんなことを感じて、おじさんはちょっと淋しい気分になったのでした。

で、ロビン・シックです。フラゲしました。2年ぶりの新作。この人のほうがメイヤー・ホーソーンよりはロックかなとも思うけれど。おじさんには、もうよくわかんないです(笑)。まあ、そこはいいか。ロックであろうとなかろうと、ごきげんなブルー・アイド・ソウルであることは確か。荒っぽいスタックス・ソウル、ファルセットが妖しいスウィート・ソウル、鉄板モータウン・サウンド、ジャジーなアダルト・コンテンポラリー・サウンド、後期マーヴィン・ゲイふうのグルーヴ、センスよさげなブラジリアン・テイストなどが交錯するいかした仕上がりだ。

馴染みのリル・ウェインとの共演曲もあり。メキシコの作曲家、モンカージョの管弦楽曲『ウアパンゴ』に乗って、勇ましく歌う曲もあったりして。びっくりした。一筋縄にはいかない。過去の諸作から大きく羽ばたいたって感じはそんなにしないけれど、楽しく聞ける1枚ではあります。アルバム後半に向かってどんどんメロウ味を増していく流れを物足りなく思う方もいるかも。ぼくは好きです。1CDものと、3曲多い2CDデラックス・エディションとあります。ジャケ写クリックで飛ぶのはデラックスなほうにしときました。