Ashes & Fire / Ryan Adams長らく更新していなかった時期に出た傑作アルバム。紹介しそびれてましたが。このほど遅れて国内盤が出たもんで。改めてピックアップしておきます。

カージナルズを解散したライアン・アダムスの新作。ルーツ・ロック、オルタナ・カントリー、ジャム・バンド系、ヒップホップ/エレクトロニカなど、アルバムごとに様々な表情を見せる人で。どれも彼そのものなのだろうけど。ぼくとしては、この人がウィスキータウンを解散後、ファースト・ソロ・アルバムで披露した、隙間を活かしたアコースティカルな音作りと、内省的な歌詞と、ずば抜けたメロディ感覚が魅力的に交錯するシンガー・ソングライターっぽい表情がいちばん好き。

で、今回、ソロ名義に立ち返ってリリースされたアルバムは、まさにそんなぼくの好みを満足させてくれる仕上がりだった。どこか物憂げで、アーシーな、ライアン・アダムスならではの“歌”が満載。穏やかなテンポ感のもと、ブルーな気分で空を眺めているような。でも、ブルーでいることでむしろ心が落ち着く、みたいな心象が淡々と綴られている。しみる1枚です。グリン・ジョンズがプロデュース。ベンモント・テンチ、ノラ・ジョーンズらが客演。テンチの手堅さはもちろん、ノラのピアノもよいです。かなり。